クールビズに思う

僕の会社はビジネス・カジュアルを導入しているのでネクタイをする必要はないし、結構カジュアルなジャケットでもOK。前の会社は、金曜日はスニーカーでもいいくらい緩いルールでした。でも、結局社員同士がどう思うか、どう感じるかなので、強制することはできないよね。ルールやガイドラインは会社として用意できるけど、すべてを明記するなんて絶対に無理。「Tシャツはダメですよ」「これはTシャツじゃなくてカットソーです」「じゃ、カットソーもダメです」「○○さんのあれもカットソーじゃないですか」・・・ こんな会話、切りがない。

服装なんて文化の一部だから、みんなが納得できるものを着るのが一番いいはず。僕の会社でもポロシャツがOKかどうかには賛否両論があって、最終的には×にしたんだ。そのことを説明するのに、「不快な思いをする人がいるような格好をするのは、社会に暮らすものとしてふさわしくない」って言いました。ただ、あまりにも極端な嗜好の人に合わせるのは無理があるから、「常識」のレベルを探ることが大切なんじゃないかな。これはセクハラも同じ。セクハラは被害者が不快に思えば成り立つけれど、「視線があったからセクハラ」は明らかに行き過ぎだよね。

さて、クールビズだ。省エネルックよりは、はるかに気が効いているけど、お上の思いのままに文化が動くわけはない。そこのところを、履き違えないでほしいものだ。奥田経団連会長や星野仙一にモデルをやらせることが大事なんじゃなくて、もっと普通のおじさんが「着ても浮かない」って思える仕掛け作りが、まずは必要だと思う。