【人事の話】履歴書読めばわかる?

採用面接では、まず応募者の経歴を聞くことが多い。そんなもの、履歴書を事前に読んでおけばわかるじゃないかという考え方もあるし、実際そう言い不満をブログなどで表明している人もいる。では、なぜ質問するのか? 僕の場合は、その人にとって語りやすい話題のはずである「自分の経歴」を説明させることで、その人のプレゼン力を見たいのだ。もっと言えば、どこにポイントを絞るか、どんな流れで説明するか、そして相手(面接者である僕)の反応をどれほど気にするか。極端な話、履歴書は代筆できるけど、面接ではそうはいかないから。

新卒のときのキャリアからはじめて、いつ終わるのかわからないようなペースで語りだす人がいる。もちろんNGである。まず、今回志望しているポジションに関係の深いキャリアをピックアップする人、話の進め方を最初に定義する人は好感が持てる。そういう人で、キャリアも求めるスペックと一致していれば、後はもうあまり話をする必要はない。こちらの制度を説明するなどして、あなたに興味がありますよ、来て欲しいですよということをほのめかしておくのだ。

「第一印象は悪いけど、もしかして」という思いは人事担当者なら持つ。特に長い間埋まらないポジションであれば、いけそうな要素を見つけて、採用の承認をもらいたいのだ。だから、いろんなアプローチをかけることで、面接シートに書ける「プラス項目」を探る。当落線上の面接が一番長くなってしまう傾向にあるのは、そのためなのです。