【格差社会】夢を残すには?

格差社会」という言葉は、最近の流行のように使われていますね。小泉政権が推し進めてきた政策の向いている方向が「格差社会」で、それを是正しなければならないという形で。確かに歪んだ格差のある社会は活力をなくし、衰退してしまうことでしょう。でも、格差のない社会ってどんな社会でしょう。

ベルリンの壁ソ連の崩壊以降、かつては理想郷とさえ祭り上げられた社会主義共産主義が、実は退廃の元凶でもあったことは明らかになったように思います。もちろん、それは主義それ自体が間違っていたというよりも、システムが追いついていなかったということなのでしょう。

それでは、日本の目指す「平等」あるいは「格差のなさ」とは何なのか。格差がなければ、がんばっても報われないことになるので、若者に夢を与えない可能性があります。今でさえ、子どもたちに十分な将来に対する希望がない状況で格差を狭めるということは、極論すれば「みんなで公務員になりましょう」ということです。そこにはホリエモンも中田ヒデもイチローも、登場しないことでしょう。

増え続ける高齢者にいい顔をすることで、若者の希望をなくし、そして同時に出産・育児への興味も失わせるような政策がはびこったら、いったいこの国はどうなるのでしょうか。少なくとも自分は、図々しさだけを覚える老人にはなりたくありません。将来の世代に、夢だけでもバトンタッチできる社会をどう残せるのかを、考えたいと思っています。