【サッカー】天皇杯の意義

天皇杯を制した浦和のブッフバルト監督が、天皇杯の日程を批判したという記事を見かけた。天皇杯を勝ち抜くことで、翌シーズンの立ち上がりが1ヶ月他のチームより遅れをとるということらしい。しかし、である。たいていのチームは天皇杯で負けた時点でオフに入ることを考えれば、選手にとって休養期間が長いかどうかという話になる。実際、翌シーズンに向けた契約更新については、リーグ戦の終了すら待たずにはじまるケースもある。

だとすると、ギドはいったい何を言いたかったのか。僕は「クリスマスに働かせないでくれよ」ということではないかと、うがった見方をしてみたくなるのである。僕の会社の欧米人は、たいていクリスマス前に長い休暇をとるし、それは日本人の年末年始休暇と同じだ。彼らは「君たちも正月は休むんだから、僕たちもクリスマスは休むよ」と言い残して、緊急のプロジェクトを放り出して帰ってしまうのだ。

ただ、確かにサポーターにとって天皇杯の日程の弊害もある。それは引退する選手や移籍が決まっている選手の最終戦が読めないことだ。リーグ戦と違ってホーム&アウェイですらない天皇杯では、ひいきの選手をどう追っていけばよいか、悩むところなのである。その意味では、ギドの発言を後押ししてみるのも、いいかもしれない。