白雪姫の物語をシニカルかつリアリスティックに描いたファンタジー映画「白雪姫と鏡の女王」。七人の小人を盗賊に仕立てたシナリオも面白いのですが、キャスティングもなかなか魅力的です。正統派女優のジュリア・ロバーツにヒールを演じさせ、フィル・コリンズの娘・リリーが白雪姫を好演します。リリー・コリンズは濃い眉毛が個人的には苦手ですが、感情移入しやすいヒロインでした。
また、衣装は石岡瑛子が担当。封切を待たずして逝去した彼女のために「in loving Memory of Eiko Ishioka」というメッセージがエンドロールで流れます。実は知人に石岡瑛子の近親者がいるため、僕にとってこの映画はとても身近に感じられました。
全体的な流れは予定調和的で、どんでん返しのような要素はありません。それだけに、細かなカスタマイズに微笑みながらも、安心して最後まで展開に身を委ねることができました。無駄なところに予算をかけていない感じも、ファンタジーとしては適当です。3D映画のように、どうでもよいところに金と労力を使われるのは、あまり好きではないもので…
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