【映画】ちょんまげぷりん

それほど期待せずに映画「ちょんまげぷりん」を鑑賞したところ、これが意外におもしろくて儲けた気分になりました。江戸時代の旗本が現代日本の、それも巣鴨に現れてしまうところはいかにもベタだし、足元がぬかるんで水場を経由して時空を超えるところはコミック「テルマエ・ロマエ」を思わせます。主人公の安兵衛がいとも簡単にパティシエのスキルを身に着けてしまうところも、安易と言えば安易なストーリーですね。

しかし、この映画の本質は時空を超える部分ではなく、「女性が仕事を持つこと」に対する問いかけです。イクメンとか共稼ぎ、夫婦の在り方について、押し付けがましくなく考えさせてくれるところは、ほどよい温度感なのです。

キャストはほぼ三人芝居。錦戸亮ともさかりえ演じるカップルは、年齢も雰囲気もだいぶ異なるものの、違和感なく見せてくれたのは中村義洋監督の力でしょう。基本的に子役は嫌いなのですが、鈴木福の持ち味はすごいと思いました。あと何年あの路線で行けるか、いつどのように脱皮するか見ものですね。原作には続編もあるようなので、ぜひ同じスタッフとキャストで製作して欲しいところです。

http://www.c-purin.jp/