【京都市美術館】フェルメールからのラブレター展

京都市美術館で開催されている「フェルメールからのラブレター展」は、12月には渋谷のBUNKAMURAに巡回すてくるのですが、それまで待ち切れずに出張帰りに訪れてしまいました。今回出展されているフェルメール作品は、ワシントン・ナショナルギャラリーの「手紙を書く女」、アムステルダム国立博物館の「手紙を読む青衣の女」、それにアイルランド・ナショナルギャラリーの「手紙を書く女と召使い」の3点です。

展覧会の前半は、フェルメール展には「数合わせ」の意味で欠かせないデ・ホーホやヤン・ステーンの作品が並ぶいつもの光景。このあたりはざっと見ながらお目当てのフェルメールへの歩を進めます。そしていよいよフェルメールです。まずは「手紙を書く女」ですが、これはワシントンまで出掛けながら見られなかった因縁のある作品。彼らしい部屋に差す光による濃淡が、圧倒的な存在感を示しており、一気に引き込まれてしまいます。

「手紙を読む~」はアムステルダムでも見たことのある作品ですが、今回は修復作業完了後の初公開。以前の印象よりも光が強く、明るすぎるように思いました。もちろん画家の描いた本来の姿を再現することは大事なのでしょうが、修復によって時代とともに味わいを増した絵画の風格を損ねてしまったのかもしれません。「~召使い」と合わせても、「手紙を書く女」には勝てないので、絵の並び順が違っているように思いました。

世界に36点しか存在していないフェルメールの作品のうち、僕はこれで25点を鑑賞したことになります。あとはロンドンとベルリンに行くと、見たいものは大体制覇したことになるのですが…

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