【映画】チェケラッチョ!!・原作の良さ活かす

この映画の原作を読んで、高校生の純粋な気持ちや恋愛を思い出したので、映画もかなり期待していました。ゴールデンウィーク中は結構混んだらしいので、しばらく待って今日、劇場へ。映画も原作に負けず劣らずいいです!

原作は唯(井上真央)の視点のところ、映画は透(市原隼人)の視点で描かれるという違いは、まったく違和感がなかったです。単に高校生の恋愛を描くのでなく、親子のすれ違いや男同士の友情など、意外に骨太に描いていて、これが結構泣かせてくれます。実際、クライマックスのライブのシーンでは、不覚にも思わず胸が熱くなってしまったほど。原作の良さは「高校生の純粋な感情」を飾らないセリフでテンポよく読ませるところですが、映画でも美しい沖縄の映像とオレンジレンジの音楽に乗せて、原作の空気をよどみなく楽しませてくれました。

キャストでは、主役の市原隼人井上真央は想像以上によい出来でした。KONISHIKIも彼にしか出せないいい味を醸し出していましたね。一方、唯の姉であるミナ(山口紗也加)は、重要な役回りなのに原作のような「カッコいい女性」ではなく、単に「スレた女」の設定になっていて残念。演技もイマイチだったな… また、透が片思いする渚(伊藤歩)の演技も、どうにかならないのかというレベルでした。

全体的に満足した映画なのですが、おばあ(樹木希林)は余計だった。あれのおかげで、映画全体を安っぽくみせてしまったのは残念でした。とはいえこの映画、大人でも十分楽しめます。池袋のテアトルダイヤでの上映は今月27日までですよ。

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