【ジャズ・ファンク】カシオペア、シャカタク・・・

音楽をジャンルで括ることに、それほど意味があるとは思っていない。実際、クラシックが専門のアーチストがジャズやポップスを演奏するし、ヘビメタにもクラシックの要素が入っていることもある。ただ、他人に説明するのにジャンル分けはわかりやすいし、参考にはなる。

ファンクというジャンルは、非常にわかり難い。もともと黒人の体臭を表す言葉が語源とも言われているが、ヒップホップの原型となったのもファンクなのだ。僕の好きなミュージシャンの中で、最も一般的な意味のファンクに近い音楽をやっているのはボビー・ブラウンやC+Cミュージックファクトリーなどではないだろうか。しかし、ファンクは幅広い。ジャズとの融合も、歴史は浅くないのだ。

例えば日本のフュージョン界のリーダー・カシオペアジャズ・ファンクのバンドだ。UKでは、一時おしゃれなBGMとして人気を博したシャカタクもそう。ジャズ・ファンクの特徴はフュージョンよりもリズムのノリに重点が置かれ、短いキャッチーなフレーズのリフレインを多用するというところであろうか。ジャズ・ファンクではしばしば、ボーカルも楽器のように脇役として使われる。「心地よいフレーズ」を堪能するにはぴったりの形態だと言えるが、時にそれは心地よすぎて耳に残らない場合もある。それが、テレビのバラエティ番組などで、ジャズ・ファンクのフレーズが使われる理由かもしれない。

カシオペアのライブアルバム"Mint Jams"、シャカタクの定番"Invitation"や"Night Birds"を聴けば、きっと「なるほど」と感じられるんじゃないかな。