テニスには流れがあって、それをつかむかどうかで勝敗が決まる。観戦している側も、その流れの変化点に着目すると、違った楽しみ方ができる。ウィンブルドンの男子シングルス3回戦、錦織圭とスティーブ・ジョンソンの試合は、ファーストセットでまずジョンソンがブレークしリードしたものの、錦織がブレークバックしたところが変化点だった。ここから流れをつかんだ錦織が5ゲームを連取してしまう。
この日の錦織はサーブが良く、ラリーでも無理に仕掛けずにジョンソンのミスを待つことができた。いつも5セッチマッチのグランドスラムでは、序盤戦で体力を消耗することが多い錦織だが、このウィンブルドンではストレートセットでの勝利が続いている。ジョンソンも相性が良い相手だったが、次のククシュキンも与しやすい相手でドローにも恵まれている。