【女子ワールドカップ】日本―オランダ

後半35分の籾木のシュートが決まっていれば、日本は勝ち切れただろう。そして、それを止めたオランダのGKファン・フェーネンダールの反応が素晴らしかったということで、拍手を贈るしかない。セットプレーからの失点も、熊谷のハンドもやむを得ないプレーだったので、なでしこJAPANのメンバーは恥じることなく帰ってきてほしい。

連戦の疲れか、菅澤も岩渕も中島も体がキレていなかった。思うように体のパーツが動いていない印象で、ボールも狙ったところにはコントロールできていなかったのだろう。控えの攻撃陣もジョーカーと呼べるのは籾木くらい。ただ、籾木は前述したシュートも含め十分に動けていたので、もっと早く使う手はあったと思う。高倉監督としては延長を意識したはずだし、PKで失点しえちなければ遠藤を投入していたのではないだろうか。流れを変えることはできたはずだ。

振り返ってみると、やはりメンバー構成に難があった。ベテランの宇津木や阪口は出番がなかったし、若手は頑張ってはいたが決定的な仕事をするには至らなかった。そんな過渡期のなでしこJAPANなのだと思えば、今回のベスト16という結果は決して悲観するようなものではないだろう。高倉監督のチームのゴールはここではないとすれば、東京オリンピックまでにはもう少し整備できるだろうか…