【ABNアムロ】錦織―バブリンカ

錦織の出来が悪かったというよりも、バブリンカの復調が勝ったという内容の試合だった。錦織にとって痛かったのは、序盤の不調。フクソービッチ戦の好調が嘘だったかのように、狙い通りにボールをプレースできなかった。ただ、それもバブリンカのショットが鋭かったからともいえ、得意の片手バックハンドに加えフォアでも次々と良いウィナーを繰り出した。

セカンドセットに入って錦織も盛り返す。ラリーに持ち込み、バブリンカに速いリターンを打たせないように、アングルを使うことには慎重になった。ディフェンスからのパッシングやロブなど、錦織の持ち味が発揮されればそう簡単にポイントを失うこともなかった。

ファイナルセットは一進一退の攻防だったが、集中が一瞬途切れたのだろうか。バブリンカのサービスが先行する展開で、4-4から先に5ゲーム目を奪われてしまうと、当然プレッシャーも大きくなる。この第9ゲームでポイントを先行しながら、ウィナーを連発してバブリンカにキープを許してしまったことが致命傷となったように思う。