【全豪オープン】大坂なおみ優勝

クビトバとの決勝で、大坂なおみの勝利の裏にあったマインド・コントロールにしびれるくらいの見どころがあった。ファーストセットは気持ちを前面に出し、勢いでタイブレークを奪取する。セカンドセットも一時はリードを奪い、トリプルのマッチポイントを握りながら取り切れず、そこから3ゲームを連取されて落とす。この終盤の部分では、ネガティブな感情を発揮してしまった。

準決勝までの戦いでも、大坂は何度もファイナルセットまでもつれる試合を経験しているし、その中でネガティブな感情が出たときに力が発揮できなくなることを意識していたはず。そして、準決勝で破ったカロリーナ・プリスコバのような無表情に感情を抑えることに、大坂は敬意を表しているという記事を読んだ記憶もある。

そして迎えたファイナルセットでは、大坂はプリスコバになった。ポイントを奪っても失っても過剰に感情を表すことなく、淡々とポイントを重ねて行った。ブレークしたゲームも決して大坂のスーパープレイが出たわけではないのだが、大坂の感情を抑えた凄みにクビトバが気圧されていたようにも見えた。

これでUSオープンに続いてのグランドスラム連覇。信じられないくらいの活躍だが、まだまだ伸びしろは大きい。これからの成長が楽しみだ!