【全豪オープン】バウティスタアグート―マレー

オーストラリアンオープンの開幕に先駆けて、アンディ・マレーは記者会見の中で臀部の負傷が長引いていることでウィンブルドンを最後に引退することを表明した。そのウィンブルドン出場は微妙だそうで、このメルボルンが最後のグランドスラム大会になる可能性も示唆している。

そんな中で迎えたバウティスタアグートとの1回戦。スタンドは過剰なまでにマレーの応援に回り、シード選手のバウティスタアグートが完全アウェイの状態になっていた。試合もマレーが2セットダウンから、タイブレークを奪ってセットオールに持ち込む。ただ、この時点でマレーの体力も気力も限界を超えていたのだと思う。ファイナルセットの早々にブレークを許すと、流れは完全に失われてしまった。

しかし、バウティスタアグートは終始良かった。安定したプレーでスタッツも悪くなかったが、要所要所でマレーのインスピレーションあふれるプレーにポイントを失ったのだった。マレーの状態は本当に悪そうなので、ここで勝ってしまっても引き際が難しかっただろうから、負けてよかったのではないか。それでも、満員の観客の声援を受けてファイトするマレーの姿は、皆の心に残ったはずだ。