【映画】アリー スター誕生

Lady GaGa主演の映画「アリー スター誕生」は、アマチュアシンガーが人気ミュージシャンに見出されるシンデレラストーリーの体裁で、時代あるいは世代の交代をシビアに描く作品です。スターが誕生する一方で、老いてピークアウトしたスターが消えてゆく。オイディプスの神話にも通じるし、サッカー日本代表に中島や堂安が呼ばれるとともに、ベテランか押し出される構図にも似ているように思います。つまりは、どこにでも普通にあることなのでしょう。

翻って自分を省みると、この作品のジャックのように無意識のうちに過去にすがっている部分もあるように感じています。会社でも組織開発の一環として、いつまでも存在するわけではない自分がいなくなった後のことを考え始める時期なのでしょうね。

GaGaの表情の付け方は秀逸だし、歌唱力はもちろん素晴らしいです。しかし、それだけではなく、脇を固めるサム・エリオットらの演技や、冗長にならない巧みなコマ割、カメラのアングルなどきも見所がたくさんありました。