【コミック】さよなら私のクラマー(5)

新川直司のこの作品は主人公が誰なのかわかりにくいし、登場キャラが多く描き分けもうまくないので、誰が誰だかわからなくなってしまいます。第5巻では他校同士の対戦も並行して描かれるので、いっそうわかりにくさが募ります。その点がとにかくストレスになってしまうんですよね。

それでもストーリーは面白いし、何よりもサッカーのことが詳しく描写されるのは新鮮。表面的なスポ根モノに留まらず、女子サッカーの置かれている現状やビジョンまで語ってくれるのは、サッカーファンとしてはたまりません。だからこそ無理にギャグを入れる必要もないと思うのですが、笑いを取らないといけないという強迫観念でオヤジギャグともいえるイマイチなネタを盛り込んでしまっている気がします。

今後については期待していますが、方向を一歩間違えると一気につまらなくなってしまいそうな危険もあるだけに、展開に注目したいところです。