スカパーのスーパードラマTVで放送された「EYEWITNESS/目撃者」は、ノルウェー製作のドラマをリメイクしたもの。以前放送されていたデンマークとスウェーデンのドラマ「ブリッジ」もそうでしたが、なぜか北欧系ドラマは画像の色彩を抑えて暗めな映像に仕上げていますね。「ブリッジ」は舞台をアメリカとメキシコの国境に移しましたが、この「EYEWITNESS」はニューヨーク州の片田舎の町・チボリに設定しています。チボリといえば、デンマークにあるテーマパークなので、ざっくりと「北欧」にちなんだのでしょうね。
このシリーズはLGBTを扱っており、その意味ではなかなか感情移入がしにくい作品でした。いわゆる「きれいどころ」の出演もなく、地味ながら実力派を揃えているあたりにこだわりを感じさせます。殺人事件が相次ぐ中、静かにストーリーが展開し、最後は意外とあっけなく予定調和のエンディングに導かれます。
やや心残りだったのは、鍵を握っているかと思って見ていた保安官補のトニーに見せ場がほとんどなかったこと。悲劇の犠牲になるような気がしていたのに、そんな展開にはなりませんでした。見応えのある骨太の作品ですが、最初の数話はちょっと辛いかもしれません。
