【イタリア―スウェーデン】戦術なき敗戦

ワールドカップ・ロシア大会のヨーロッパ予選プレーオフ、イタリアとスウェーデンの第2戦がミラノで行われた。初戦を1-0で勝っているスウェーデンにとっては、何としても失点をしたくない展開だ。試合開始早々から、すでにイタリアは焦っていた。イタリア人気質と言ってしまえばそれまでだが、感情がはやってラフなプレーに至り、ファウルを取られる。そんなことを繰り返しては、スウェーデンの思うツボだった。

攻撃面を見ても、高さのあるスウェーデン相手に「サイドを崩してクロスを上げる」だけのイタリアでは点が取れる予感はなかった。あれならまだショートパスで崩して、ディフレクションとか相手のミスを誘う方がチャンスはあったように思うのだが、スウェーデンのゴール前はカテナチオのように堅かった。そして、個人技で局面を打開できる絶対的なFWの不在も大きかったといえるだろう。

ポゼッションサッカーで持たされたまま、相手を崩しきれずにカウンターでやられる。それは大分トリニータが、開幕2戦目でヴェルディに敗れた試合そのものだ。J2レベルの戦術では、世界の舞台では勝てないということだろう。