【ローランギャロス】錦織―チョン

いわゆる「全仏オープン」であるローランギャロスの3回戦で、錦織圭は韓国のチョン・ヒョンと対戦した。土曜日は2セットアップからタイブレークを落とし、第4セットの立ち上がりに2度のブレークを許して0-3となり、ラケットを叩き壊した後にトレーナーを呼んで腰の違和感を訴えた錦織。ここで雨が降り出したことが、どちらに転ぶかという展開で日曜日を迎えた。

結局、このセットは0-6のベーグルで落とすのだが、これは計算されていたのだろう。ファイナルセットは錦織ペースで進むも、リターンが浅くなるとチョンが攻めに転じて一進一退となった。1ブレークアップで迎えたサービング・フォー・ザ・マッチは落としたが、直後のリターンゲームではチョンが勝利を意識したのか明らかにプレーが硬くなった。最後はダブルフォルトで、アジア勢同士の熱い戦いはあっけなく終焉を迎えてしまう。

第4セット第4ゲームからの戦いをしっかりとゲームプランを練って戦えたことは大いに評価したいが、サービング・フォー・ザ・マッチをものにできなかったあたりに不安が残る。相手の望むストローク戦に合わせてしまった点も、グランドスラムのセカンドウィークを戦う上では反省材料だ。チョンが相手ということで複雑なプレッシャーもあっただろうから、次のベルダスコ戦は思い切り自分の良さを出してもらいたい。