【the HIATUS】Hands of Gravity

7/6に発売されたハイエイタスのニューアルバム「Hands of Gravity」は、正直なところ第一印象は芳しくなかった。楽器の音を丁寧に作り込んでいるのに比べ、細美武士のボーカルトラックが不自然にナチュラルに感じたのだ。細美の趣味だとは思うが、楽曲の出来はよいだけに完成度を下げてしまっているのは個人的には残念に感じていた。せっかく「MONOEYES」というプロジェクトを立ち上げたのだから、エルレっぽいナチュラルな音はそちらに任せればよいのにと。

しかし、何度も聴きこんでいるうちに印象が変わる。このアルバムの楽曲はライブ向きなのだ。ライブの音圧と雰囲気で生きる曲をスタジオ版で聴いているから、どうしても物足りなくなる。一方、MVが公開されている#4「Bonfire」は比較的ライブに近い音作りをしているため、違和感がないことにも気づいた。制作の意図は不明だが、僕としてはこのアルバムを#4から聴くことをお勧めしたい。その方が、ボーカルの不自然さが気にならなくなるのだ。