【MIHO MUSEUM】山上のギャラリー

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京都から、一度訪れてみたかったMIHO MUSEUMに向かいました。ここは宗教団体の施設のようですが、美術館としては上質です。JR琵琶湖線石山駅からバスで50分と「秘境」ともいえるロケーションで、美術館というより天界のような場所なのです。バスが着くレセプション棟で入場券を買った後は、10分ほどの徒歩か電気自動車で展示棟に向かいます。途中トンネルを抜けると、木々に囲まれた山上のギャラリーが忽然と現れました。

展覧会「かざり」を開催中でしたが、そこで感じたのは日本美術の持つ「もったいない」の要素でした。曼荼羅や屏風絵に特徴的なことですが、ちょっとした空間をも意味のある意匠で埋めて、より密度を上げようとする「最上志向」の努力が感じられたのです。省略する美学を様式化した水墨画とは対照的な世界ですね。

常設展示は、シルクロードに沿ってギリシャ・ローマからペルシャ、インド、中国など古代アジアの工芸品が中心ですが、こちらも見応えがあります。外国人の来場者も多く、広い園内でゆっくりと過ごしていました。