【実践の英語】transitとtransfer

旅行の際に直行便を使わず乗り継ぐ場合、例えば「JFKでトランジットする」のように言いますよね。でも、"transit"を英和辞典で引くと「通過」という和訳が出てきます。これはどういうことなのでしょう。

実は、旅行用語としての「トランジット」は誤用されているのです。本来の意味は「出発地から目的地に向かう途中に寄港する」ことがトランジットで、寄港地では乗ってきた同じ機材に再び搭乗することになります。一方、違う機材に乗り換える「乗り継ぎ」は"transfer"なのです。

つまり、米国の入国審査で「カナダ行きに乗り換える」場合の入国目的は"to transfer to Canada"が正しいのです。僕もかつて紙の申告書があった頃にヒューストン空港の入国審査で"transit"と書いて提出したら、係員に"to Canada"と書き加えられましたが、"transfer"に訂正されることはありませんでした。現実的には、どちらも普通に使われているのでしょうね。