僕にとってのゴジラはウルトラマンシリーズほどではないものの、映画やテレビで見る楽しみのひとつでした。JALの機内で見たこの作品は、ハリウッド版前作があまりおもしろくなかっただけに、あまり期待はしていなかったのです。
しかし、この映像の作り方へのこだわりは一級品です。戦闘シーンでのゴジラの動きがリアルで、日本的なスーツアクターの動きとは格が違います。また、ゴジラが自然界のバランサーとして描かれている点も、僕が昔から親しんでいるゴジラに近いもので、まったく違和感なく作品に入り込むことができました。
ストーリーは悪くはないのですが、もう一工夫欲しいところ。フィリピンや米国の描き方にネイティブ感はありましたが、昔の日本映画の要素をあえて再現したような展開には若干疑問を感じました。それ以上に最悪なのはキャスティング。主演のアーロン・テイラー・ジョンソンもエリザベス・オルセンもチープというか予算をかけていない印象でしたが、それ以上にブライアン・クランストンがこの映画のクオリティを下げてしまったように思います。渡辺謙の演技は光ったけれど、彼の持ち味はあまり活かされていなかったのが残念です。
http://www.godzilla-movie.jp/
