【国立新美術館】オルセー美術館展

乃木坂の国立新美術館で開催中の「オルセー美術館展」。ポスターにはマネの「笛を吹く少年」がクローズアップされていますが、本来オルセーの魅力は印象派で本展の副題が「印象派の誕生」だけに、物足りなさを感じていました。ところが、実際に鑑賞してみると意外に充実したラインナップだったのです。

モネの「草上の昼食」や「サンラザール駅」を中心にルノワールピサロの小品も加え、流して見せてしまう構成でしたが、それらをじっくり見せるような展示にしてもよかったと思います。確かに確実な動員につながる印象派作品が少ない中でやりくりしている印象ではありますが、全体的な出展作品の質は悪くないのでもったいない感じがしました。

特に目を惹いたのはアンリ・ポール・モットの「ベリュスの婚約者」。魔物に貢がされる女性の肌が印象的です。ホイッスラーの構図の素晴らしさやモネの華やかな存在感も記憶に残りました。

http://orsay2014.jp/