【ザンビア戦】課題と成果

代表選手たちにとって課題の残る結果でありながら、逆転できたということもまた事実。このゲームの評価は分かれるところだろう。一番大きな成果はふたつ。まず大きなケガにつながらなかったこと。これはこの時期のフレンドリーマッチにとって、非常に重要なポイントだ。もうひとつはワールドカップ出場権のないザンビアが、モチベーション高く戦ってくれたこと。だからこそ、課題も成果も見えたのだ。

それ以外の成果も多い。コスタリカ戦と2試合続けて逆転できたことで、前半は守って入っても後半で何とかなるという自信を身に着けたはずだ。予選リーグの最初のカードでは、たいていのチームは慎重な入り方をする。そこで焦ってしまうと逆につけ込まれかねないところだったが、ある程度じっくり待てるだろう。また、本田が終盤まで得点に絡めたこと、交代カードが機能したこともよかった。

課題はもちろん守備だ。3失点目はアンラッキーとも言えるが、西川のポジショニングの問題でもある。最初の失点は内田の守備の不安をあらためて認識させたし、2失点目では山口の寄せるコースが悪かった。今日のレベルの試合では、チームの連携というよりも個の力だろう。

相手のスピードや寄せの激しさに委縮していたような場面が目についたが、それはまるで昨シーズンの大分トリニータを見ているようだった。一朝一夕には克服できないはずだが、上述したように「前半は耐えても後半行ける」という自信があれば相手のスタミナが切れる後半勝負ができるだろう。それが2試合連続逆転勝利の意味だ。