【ASIA】Gravitas

オリジナルメンバーに回帰した後、スティーブ・ハウの脱退に伴ってサム・クールソンをギタリストに迎えたエイジア。僕は彼らのセカンドアルバム「Alpha」が、これまでの人生で聴いたすべてのアルバムの中で最高傑作だと思っています。しかし、ハウやジョン・ウェットンに顕著なように、年齢的に無理があるように思えてアルバムもライブもあまり興味を持てませんでした。しかし、たまたま視聴した「Valkyrie」のPVのサウンドがクリアでよかったので、アルバム「Gravitas」をiTunesで予約購入してみました。

エイジアの魅力はプログレの要素を散りばめながらも、ジェフリー・ダウンズが書き上げるメロディアスなポップ。そこに、ウェットンの演歌を思わせるボーカルとカール・パーマーが織り成すドライブ感が乗ります。ところが、このアルバムではドライブ感が薄く、プログレっぽさもありません。明らかにキーを上げていると思われるウェットンのボーカルを含む音作りはとてもクリアですが、全編似たような雰囲気なのでダレてしまいます。

ただ、オールドファンにとっては、これはこれでエイジアらしくもあり満足はできます。6月の渋谷公会堂のライブもチケットを確保してしまったのですが、ウェットンの声はちゃんと出るのかという点が気になりながらも、初期の曲をたっぷり演奏してくれることを期待しています。

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