【横浜美術館】横山大観展

10/5~11/24の会期で、横浜美術館で開催されている「横山大観展―良き師、良き友」を鑑賞しました。大観というと富士山を描いた作品の印象が強く、あまりそれ以外に興味は持っていなかったのですが、今回の展覧会でイメージが変わりました。

彼が描く主題もアプローチも実に多彩で、内面に広がる世界の豊かさを感じさせます。描いている対象は、そのタイミングにしか出会えない風景が中心。夜明けや夕暮れのように一日のハイライトといえる情景や、季節感あふれる花を描いたものは、彼の思いがストレートに伝わってきます。僕も、朝日や夕陽、桜、紅葉などの写真を撮ることが好きなので、彼が何を感じたか理解できる気がするのです。

目を惹いた作品としては「春曙、秋雨」や「菜の花歌意」、それに「祇園夜桜」などがあります。濃淡をうまく使い分けている手法も、幻想的だったりビビッドだったりと多彩なアプローチになっていました。
岡倉天心との関係にフォーカスを当てた「良き師、良き友」というキュレーションはあまり好きではないのですが、作品自体は十分に楽しめる展覧会です。

http://www.taikan2013.jp/