【ベラルーシ戦】ザッケローニで大丈夫か?

試合に勝っても「もっと点が取れた」と言い、負ければ選手も監督も酷評するセルジオ越後。今回ばかりは、彼のザッケローニ解任論に乗っかりたくもなるような試合だった。キープ力を生かして前線でタメを作るのが取り柄の本田がワンタッチではたくことを繰り返し、香川がマンチェスター・ユナイテッドでレギュラーポジションを取れないことを裏付けるプレーに終始する。長谷部は相変わらずポジショニングは良いのにパスミスを繰り返し、長友もスペースを使えない。

セルビア戦もベラルーシ戦も、結局いつものメンバーを起用したザッケローニだったが、競争原理という発想は彼にはないようだ。固定した選手起用だから、危機感が生まれない。レギュラーの選手たちが「自分たちは別格だ」と思ってしまっているとしたら、その原因は監督の起用にある。

失点の場面では、ミドルを打たせても構わないという気の緩みが垣間見えた。打たせても入らないという上から目線が、あの場面には漂っていた。アウェイでの経験は必要だが、フレンドリーマッチの位置づけが明確でなければモチベーションは上がらない。競争原理の働かない組織なら、なおさらだ。オフシーズンに組まれた代表戦のような試合になってしまったのは、ケガをしないことが最大のモチベーションだったからではないか。日本協会もザッケローニも、少々甘すぎるのではないだろうか。