【グアテマラ戦】手放しでは喜べない

グアテマラ代表のFIFAランキングは93位。アジアで見れば、UAEが84位で中国とオマーンが95位と同レベルというところだろうか。この時期のマッチメイクとしては、選手にケガをさせることなく、そこそこの相手に勝って勢いをつけたい狙いがあるだろう。大量失点だけは避けたかったはずだ。確かにシャットアウトはできたのだが、グアテマラは守ることに主眼を置いた戦術で、このゲームの位置づけも勝ちに来ているようには見えなかった。その中での前半0-0は、手数をかけ過ぎていただけにいただけない。

そして、試合途中で繰り出してきた3-4-3は、またしても不発に終わった。せっかくのよい形を崩しただけで、終盤の盛り上がりもなく後味の悪さが残ったのだ。ザッケローニのこだわりは、これまでも決してよい成果につながっていない。この点は、このチームによぎる不安の大きな要素となっている。

僕にとっては、大分トリニータ出身の西川、森重、清武がスタメンに名前を連ねたことが誇らしかった。フリューゲルスの最後の希望である遠藤も、久しぶりに輝きを取り戻していた。一方で、香川の出来の悪さは懸念材料だ。試合勘が鈍っているだけには見えず、彼がマンチェスター・ユナイテッドで起用されないのは、戦術や人選の問題だけではないのではないかと思わされた。あの出来では、プレミアシップは戦えないだろう。