【陶芸の森】フランス印象派の陶磁器

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「フランス印象派の陶磁器」を鑑賞しに、京都出張のついでに信楽まで足を伸ばしました。草津でJR草津線に乗り換え、貴生川で信楽高原鉄道に。かつて大きな衝突事故のあった路線ですが、いまは慰霊碑があるものの、のどかな田園風景をディーゼルの1両が走り抜けます。信楽駅からはコミュニティバスもあるようですが、ここはのんびりと徒歩で20分ほどかけて会場に向かいます。

この展覧会は小規模ではありますが、陶磁器のイメージをよい意味で崩されました。「印象派」の名称が初めて使われたパリの展覧会に出品したブラックモンの陶磁器の作品は、北斎の影響を受けています。しかし、ブラックモンのパースペクティブは明らかにフランスのそれで、色づかいの鮮やかさやデッサンの線など日本特有のアプローチとは異なっていました。対象を見る際には、やはり文化的なバックグラウンドが作用するのだと実感しますね。

また、展覧会を訪れる前は、陶磁器の白さをベースにした作品をイメージしていたのですが、地の色をもっと濃い色にしているものもありました。描くものが紙かキャンバスか陶磁器かという違いは、見る側が感じるほど大きいものではないのかもしれません。一番印象に残ったノートルダムを題材にした作品も、陶磁器に描かれていることは、あまり意識せずに鑑賞できました。

http://www.sccp.jp/exhibitions/french/