ヤマザキナビスコカップは日本代表選手が不在の期間に開催されるとあって、若手の登竜門という位置づけがあることは確かだ。しかし、ここまで公式戦で勝ち星のない大分にとって、若手にチャンスを与えるよりも優先させることがあったのではないだろうか。先発を大幅に入れ替えた狙いが「主力を休ませる」ことになったのなら、それは納得できるのだが…
試合内容は何一つ変わらないばかりか、攻撃に転じた時につなげない悪癖がさらにひどくなっていた。ブラジル人MFのロドリゴ・マンシャの獲得が伝えられたのは朗報ではあるが、財政的に厳しくなるのもまた事実。観客動員にためにも、まずは勝利にこだわりたいはずなのだ。それだけ「落とした」メンバーで引き分けたことは評価してもよいが、後半の失速は相変わらずで、これではいったん離れてしまったサポーターをスタジアムに足を運ぶ気にはさせられないだろう。
新潟 1-1 大分(得点:濱田/木島)
<GK>
清水 :6 全般的に落ち着いたプレー
<DF>
土岐田:5.5 攻めには絡めず
若狭 :6 後半はバタバタしたが
安川 :5.5 手詰まり感あり
<MF>
宮沢 :5.5 ビルドアップできない
松原 :5 高速クロス冴えず
木島 :6 慣れないサイドで結果残す
村井 :5 衰え目立つ
松本昌:6 存在感あり
<FW>
西 :5.5 裏狙いが物足りない
小松 :4 ボールがまったく収まらない
<SUB>
森島 :5 形にならないポストプレー
チェ :5.5 キレなくシュートに持ち込めない
辻尾 :6 もう少し長い時間見たい
<監督>
田坂 :5 ナビスコカップの位置づけが不明
東北電力スタジアムのピッチは長めのようで、まるで開幕戦のトリニータのプレイバックを見ているかのようだった。次節はホームにセレッソを迎えるだけに、今後の観客動員につながるような快勝を期待したい。いや期待では済まないのかもしれない。クラブ運営は、それくらい瀬戸際に来ていることは間違いないのだから。