受付で入館料500円を払って記名帳に住所氏名を書いて入場すると、現代アートファンというよりはたまたま訪れた家族連れやハイキングのついでに立ち寄った雰囲気の高齢者のグループばかりでした。草間彌生の版画がそれなりに楽しめましたが、横で「これは金額の価値がわからない」とか「百万円くらいの絵を部屋に飾りたい」といような現実的な会話を大声でされては興ざめでした。
本館の常設展示はややマニアックで「好事家」好みの内容ですが、新館は見応えがあります。ナム・ジュン・パイクのインスタレーションを独り占めできるというだけでも十分価値がありますが、部屋の壁の一部にだけ彩色された李禹煥の作品や、宮脇愛子の作品もじっくり時間をかけて楽しみたいところです。ただ、あまり展示状況がよくないところは残念です。わざわざここだけのために行くのはもったいないですが、僕のように鎌倉と合わせて巡るにはよさそうです。
http://www.museum-haus-kasuya.com/index000.htm
