WOWOWで中継された第55回グラミー賞。昨年に続いてLL COOL JがメインMCを担当し、贅沢なキャスティングによるプレゼンターやライブパフォーマンスを楽しませてくれました。今年は予想通り「Fun.」が強かったけれど、主要部門を独占するところまでは行きませんでしたね。「We Are Young」は僕も好きな曲ですが、正直なところこれ以外の曲はそれほど売れ線でもないし、僕には楽曲的に何か特別なものを持っているようには聞こえません。今後この世界でどこまでサバイブできるのか、注目したいと思っています。
ライブパフォーマンスで一番よかったのは、Maroon 5とアリシア・キーズの共演。アリシアがドラムスを叩きながら迫力あるボーカルを聴かせてくれました。チック・コリアの「テイクファイブ」もよかったけど、ちょっと演奏が短かったのが残念です。トリを飾ったLL COOL Jのラップも、最後にふさわしい存在感がありました。興味深かったのは、あのビヨンセもリアーナもいつもの派手さは鳴りを潜め、シックにまとめた出で立ちだったこと。それがグラミー賞の持つ権威なのでしょうね。
プレゼンターには過去の受賞者に交じって、人気ドラマ「ビッグバン・セオリー」でペニーを演じるケイリー・クオコも登場しましたが、さすがにあの顔ぶれに通じる気の利いたスピーチはできず、完全にすべってしまっていました… そしてWOWOWは恒例の滝川クリステル&ジョン・カビラでしたが、インタビュアーに起用した忽那汐里には無理がありました。小牧ユカを保護者のようにつけてカバーしたとはいえ、勉強不足な印象はぬぐえません。時間のつなぎにしても、もう少し内容の伴うものにしてほしいところです。
http://www.wowow.co.jp/music/grammy/index.html