【日本-ウズベキスタン】海外組のワナ

Jリーグ在籍の選手で戦ったアイスランドとのフレンドリーマッチから一変して、海外組を起用したザッケローニの思惑は外れた。ドイツを中心としたヨーロッパから帰国した選手たちのパフォーマンスは、あまりにも酷いものだったと言わざるを得ない。ワントップなのにポストになれないハーフナー、パスがずれる香川、動きにキレのない長友。前半はよかった岡崎も、後半は消えてしまった。

展開上の問題は、中盤を支配できなかったことだ。登録上4-2-4の形をとった日本代表は、中盤が間延びしてしまい、ウズベキスタンの速い寄せに苦しんだ。そして前線もずるずる下がってしまい、タメが作れなくなった。果たして、このスターティングメンバーの起用はベストだったのか。パフォーマンスが悪いことを承知で、興行のために海外組を起用したというなら、まだ納得できる。途中交代でまったく貢献できなかった李忠成も含め、キャスティングには大いに不満が残る。

ワールドカップ予選のホームゲームで敗戦するなど、監督解任の議論が出ても不思議ではない。あまりにも無様な攻撃陣をピッチに送り出してしまった責任は、誰が取るのだろうか。蛇足ながら、今日の展開では宮市を使うチャンスはなかった。スペースがない中でスピードスターを起用する必然性はまったくない。その点だけは、ザッケローニを弁護しておこう。