【京都伊勢丹】荻須高徳展

出張帰りに、京都伊勢丹の美術館「えき」で荻須高徳展を鑑賞してきました。この美術館は、東京ではほぼ絶滅してしまった百貨店併設型で、客層があまりアートっぽくないところが難点です。ただ、アクセスは非常によいので、出張の帰りにでも気軽に立ち寄れますね。

さて、荻須の作品はパリのエスプリを感じさせる色彩が目を惹きます。フランスのポスターやイラストにありがちな原色を巧みに使った色合いなのです。パリには似つかわしい色彩も、同じアプローチでヴェネチアを描いてしまうとピンとこなくなってしまうのは残念です。

荻須作品の特徴として、絵画とイラストの融合のような面があります。それはしっかりと街の風景をデッサンしておきながら、店名などの文字をイラスト風に描くこと。それはそれで、独特な味を醸し出しています。一方、風景に人物があまり描かれていない作風は、全体的にダイナミズムに欠ける仕上がりになってしまっているような気がします。

http://kyoto.wjr-isetan.co.jp/floorevent/index_7f.html