【サカナクション】エレクトロな合唱曲

前から気にはなっていたのですが、WOWOWで放送された「ROCK IN JAPAN」のダイジェストで『バッハの旋律を夜に聞いたせいです。』を聴き、その不思議な風貌と存在感に惹かれてシングル『バッハの~』とアルバム「Go to the Future」をiTunesでダウンロードしてみました。

第一印象は、「これは<詩>ではなく<詩>だ」と。調べてみると、曲を書いている山口一郎は俳句や詩に傾倒しているようですね。高校の合唱祭で歌うような合唱曲は、たいてい詩の内容に比べて大げさすぎる抑揚をつけますが、まさにそんな感じの曲なのです。楽器の奏でるメロディは上質で小気味よいリフレインで、エレクトロかつジャジー。まさにテイ・トウワのアレンジのような無国籍な曲調です。

歌詞というか「歌詩」が曲に乗り切っていないところも合唱曲のようでもあり、さだまさし小室哲哉かというレベルです。多田武彦のような正統派の合唱曲は、詩のイントネーションをそのまま音階にすることがありますが、『バッハの~』はまさにそんな作り。メロディもキャッチーなので、頭の中でヘビーローテーションしてしまいますね…