【横浜トリエンナーレ】運営に問題も

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3年ごとに開催されるコンテンポラリーアートの祭典・横浜トリエンナーレ。今回は運営主体から国際交流基金が外れ、横浜市がより前面に出ることになりました。会場も横浜美術館をメインに前回も使われた日本郵船海岸通倉庫などが使われ、総合ディレクターには横浜美術館長の逢坂恵理子氏が就任しています。

自治体主体になったせいか、会場は中学生以下無料となったこともあって、子供たちの集団であふれています。子供たちはアートに興味があるというよりは、宿題のために来場したのでしょう。作品ではなく作家とタイトルの記されたプレートをデジカメに収めたり、撮った画像を導線上に集まって確認したりで、あれでは係員も一苦労です。また、開場時間11:00を少し過ぎたころに到着したのですが、チケット窓口は4つありながら1つはクローズ、1つは引換用として使われ、なかなか列が進みません。自治体としては財政上やむを得ないのかもしれませんが、運営面では文句のひとつも言いたくなります。

ただ、作品は上質で素晴らしいものです。荒木経惟のマジックアワーを撮った写真の美しさ、マッシモ・バルトリーニが鉄パイプなど工事現場のような素材で作ったオルガンの斬新さ、ジェイムス・リー・バイヤースの演劇と空間の融合、ピーター・コフィンの果実をスケルトン化してCGにした華やかさ、また杉本博司のシンプルな写真や横尾忠則のY字路を描いた絵画も強く印象に残りました。

画像にあるカバの立体なども、いかにもコンテンポラリーらしい作品です。