【なでしこJAPAN】優勝おめでとう!

はじめて女子サッカーを観戦したのは、18年前の西が丘での読売ベレーザと日産レディースの試合。すでに澤はプレーしていた。その後、かつて勤務していた会社がベレーザのスポンサーになったこともあって、澤の在籍するベレーザのサポーターズクラブにも入ったし、アトランタオリンピックの壮行会ではベレーザの代表選手たちと話をする機会もあった。会社で動員をかけた稲城での日興戦は盛り上がったが、それでも観客は1,000人ほどだった。興行として成り立たないため、女子のトップチームは次々と消滅した。

そんな時代を知っている僕にとって、このワールドカップ・ドイツ大会での優勝は実に感慨深いものだ。準々決勝でホスト国ドイツに勝ち、最後は女王アメリカに2回追いついてPKシュートアウトで勝利した。PK勝ちは公式記録上は「引き分け」なので、厳密に言うと公式戦でアメリカに勝ったとは言えない。しかし、頂点の大会、それも決勝で勝ったのだから十分だろう。

FIFAの公式サイトでは、「素晴らしい決勝」「これまで見たサッカーの中でベストゲーム」という世界中からのコメントが寄せられ、アメリカ人もなでしこJAPANに賛辞を惜しまない。延長後半残り2分での澤の同点ゴールも海堀の安定したセーブも印象的だが、もっとも僕の記憶に焼き付いているのはPK戦を前に円陣を組んだなでしこJAPANが、佐々木監督を中心に笑顔だったこと。「ここまできたら、後は楽しもう」という意識が映像から伝わってきた。僕の会社でも「仕事は楽しまなきゃ!」という理念があるのだが、ポジティブに取り組むことがもたらす「強さ」を彼女たちは見せつけてくれた。

おめでとう、なでしこJAPAN。これで終わりではない。これから世界チャンピオンとして受ける挑戦を、楽しんでくれたらよい。