【のだめカンタービレ】最終楽章後編

フジテレビで土曜日に放送された「のだめ」の映画版最終編は、意外なほどに骨太な印象がありました。この作品の持ち味であるギャグも散りばめつつ、実力あるキャストが見せる演技力でも楽しませてくれます。特に三木清良役の水川あさみが見せてくれたヴァイオリン演奏シーンは見応えがありました。最後のボウイングは乱れまくりでしたが、そこまでは運指もボウイングも見事でしたね。また、瑛太に後ろから抱きつくところも、ふたりの表情が圧巻でした。

主役のふたりもメリハリのある演技だったし、ベッキーウェンツ瑛士も落ち着いた芝居でした。シュトレーゼマンは、キャラ設定の都合からあれ以上はどうしようもないでしょうね。背景として登場するパリやプラハの街並みが、また旅情を誘います。ちょうど4/30からパリに旅行に出掛ける僕にとっては、パリへの思いを募らせるには十分過ぎます。

選曲は、これまでに比べるとやや地味な印象で、記憶には残りにくかったかもしれません。ロマン派の作曲家による作品が多いのはクラシック界の現状なのでしょう。いずれにしても、久しぶりにオーケストラを生で聴いてみたくなってしまいました。