【日本-パラグアイ】オシムの予言的中

イビチャ・オシムは、ワールドカップ決勝トーナメントの日本対パラグアイの試合を前に、「この試合は0-0のスコアレスでPK戦に突入する」と予言していた。それが当たってしまったことのは、恐らく合理的な理由がある。

決勝トーナメントに引き分けはない。延長もあるし、公式記録はドローでも次の試合に進むチームをPKで決めなければならない。選手交代や仕掛けのタイミングは、120分を見越さなければならないのだ。得点の動かない状況で岡田監督は、イングランド戦とデンマーク戦でPKを止めている川島への期待はあっただろう。PK戦に持ち込めば勝てると。

PK戦では、玉田や中村憲剛を残したまま、駒野の失敗で終わってしまった。駒野を責めるつもりはないが、駒野を選んだ岡田監督の責任はある。3人目のキッカーは5人の中ではプレッシャーの弱い順番とされるが、11人から5人を選ぶ中に選択されたことが問題なのだ。

交代策として松井を早々に下げたことを日本経済新聞は批判しているが、カードが乱発気味になっていた主審を考えれば、イエローを1枚もらっている松井を下げる判断は妥当だ。下手したら延長まで含めて1人少ない状況を招きかねないリスクは、監督としては避けたいだろう。ただ、森本を起用しないまま大会を終えてしまったのは、もったいないとしか言いようがない。