【EURO08】本命が相次ぎ敗退

サッカーのヨーロッパNO.1を決めるEURO2008は、ベスト4が決まりました。グループリーグの結果から有力な優勝候補に挙げられていたオランダとポルトガル、それにダークホースと見られていたクロアチアも敗退してしまいました。そのポルトガルを下したのは、試合巧者のドイツ。先制点はサイドをポドルスキがえぐって、クロスに合わせたのが逆サイドから中央に絞ってきたシュバイシュタイガーという、ダイナミックで見応えのある攻撃でした。ワールドカップもそうですが、序盤は目立たないのに結局上位に食い込んでしまうのも「ゲルマン魂」なのでしょうか。

クロアチアは延長後半14分に先制しながらロスタイムにトルコに追いつかれ、PK戦で敗れました。トルコのGKリュシュトゥはレギュラーではないにも関わらず圧倒的なオーラでゴールを死守しましたが、クロアチアのGKは動くのが早すぎて、あれでは止められません。「ミラクル・ターキー」の称号を手にしたトルコも、目が離せない存在です。

オランダは監督マルコ・ファンバステンの作戦負けでしょう。グループリーグの圧勝劇のイメージを残しすぎたために、後半頭からカイトをファンペルシーに変えるような無駄な交代で早々にカードを使い切ってしまいます。つまりは、「準々決勝は引き分けのないノックアウト・ラウンド」であることを忘れ、あたかも90分戦えば決着が着くかのように戦術を構築してしまった。その結果、延長に入ってオランダの選手たちは完全に足が止まってしまったのではないでしょうか。

スペインとイタリアはどちらが勝ってもおかしくなかったけれど、これでスペインも姿を消してしまったら「華」がなくなってしまったところ。何とか踏みとどまってくれてよかったです。「ヒディング・マジック」対「ミラクル・ターキー」にも興味はあるけど、このベスト4の顔ぶれからの決勝はぜひスペイン対ドイツを見たいものです。僕は個人的には、スペインの優勝を願っています!