【United Cup】フランス―アルゼンチン

さほど大きな力の差があるようには思っていなかったが、結果を見ると5-0でフランスの完勝。アルゼンチンはセットを奪えないばかりか、ベーグルで落とすセットも散見される散々な内容だった。選手の表情を見ると時差のせいか眠そうな雰囲気もあったが、それは勝ったフランスも同様で、もうひとつ盛り上がらない客席と相俟ってこの大会の存在意義を考えさせられることとなった。

一番期待していたミックスダブルスが消化試合になっていたのは残念だが、そんな状況でも手を抜かず、女子選手にも遠慮なく強いリターンを狙うロジェ・バセランがチームを引っ張る。ロジェ・バセランがポーチを楽しむかのように次々と決めれば、ガルシアもバックから逆クロスを叩き込む。この組み合わせは最強で、アルゼンチンにつけ入る隙を与えなかった。シングルスに続いて2試合で完敗したポドロスカは、悔しかったことだろう。

ラウンドロビンの戦いを有利にしたフランスだが、この組にはクロアチアもいる。クロアチアはベキッチとチョリッチが出場するので、侮れない相手だ。マナリノもランデルクネクも安定した強さを持っているわけではないので、好調なガルシアと実績のあるミックスに頼ることになるだろう。フランスは世代交代の真っ只中だが、それにしても本大会のラインナップは寂しい。アルゼンチンもシュワルツマンを欠くし、クロアチアもチリッチやパビッチ、ドディグがいない。ただでさえ人口の多くないパースでは、集客できないのももっともだろう。