【東レPPO】奈良くるみラストマッチ

シングルスでは東レPPO本選出場を果せなかった奈良くるみの現役最後の試合は、土居美咲と組んでのダブルス1回戦となった。サムソノワとケニンに対して悪い内容ではなかったものの、ラリーで先にミスしてしまう展開が続き、2-6 4-6のストレートで敗れてしまった。リラックスしてプレーするサムソノワとケニンに対し、ラストマッチへの思いが垣間見える土居と奈良は、それがかえって仇になってしまったのかもしれない。

敗戦が決まると、涙をぬぐうかのような様子もあったものの、笑顔で試合を振り返る二人にホッとさせられた。有明コロシアムのショーコートには、ダブルスにしては多い観客が集まり、その光景を温かく見守っていた。勝利者インタビューが結果的にカットされた形で引退セレモニーに移り、奈良は「みっちゃんと最後にプレーできて幸せ」という内容のコメントを残したが、その「みっちゃん」とは土居美咲のことだ。

花束を抱えた加藤未唯をはじめ、青山、柴原、本玉、日比野、二宮、穂積ら女子選手がコートで奈良に別れを告げる。そして、そこに上地結衣まで登場したのだから、とても豪華なラインナップとなった。セレモニーの進行はかなりグダグダで、試合の勝利者ペアには申し訳ないような流れになってしまったが、長年日本の女子テニス界を支えてきた奈良への惜別の時間なので、赦してもらいたいところだ。奈良さん、お疲れさま!