【東レPPO】大坂なおみ―サヴィル

8年前の東レPPO予選でタウンゼントとの試合を観戦して以来、この選手に注目している。当時はロシア国籍のガブリロワだったが、オーストラリアに移り、結婚もしてサヴィルとしてプレーしている「ダーシャ」は、愛犬「トーフ」や天然系なノリの画像をインスタに上げているので、彼女のインスタアカウントもフォローしている。

そんなダーシャがなおみちゃんと1回戦で対戦することが決まり、センターコートの第5試合なので会社を少し早く上がれば感染できると思い、急遽チケットを手配。有明コロシアムには前の試合、内藤祐希とハダッドマイアの第2セットがはじまる直前に到着した。長いゲームの多いこの二人の試合は、最後にハダッドマイアがギアを上げてサーブで押し切って勝つと、いよいよダーシャとなおみちゃんの登場だ。

いきなり最初のサーブを真正面くらいの位置のネットにかける大坂だったが、フットワークは悪くなさそうで、まずはサービスゲームをキープ。サヴィルもサーブはそれほどよくなさそうながら、浅くなった大坂のショットを逆クロスで見事に返す。ところが、その瞬間、サヴィルの悲鳴が聞こえた。膝をひねってしまったようで、その場に崩れ落ちるサヴィル。反射的にベンチに戻ってタオルを手にしてサヴィルをいたわる大坂。拍手であおることなく、静かに見守る有明の観客。長い治療の後に立ち上がってチェックしたものの、結局ここでのリタイアが決まった。

8000円のチケットで短い時間しか観戦できなかったとはいえ、ハプニングも含めていろいろなものを目にすることができたので、結婚満足している。サーブの際にボールをつくときの音やシューズがフロアをこする音など、ライブ観戦でなければ味わえない感覚がそこにはあった。大坂には復活して欲しいし、サヴィルには早くケガを治してほしいという気持ちを持ちながら、テニス観戦の楽しさを来月の楽天オープンに続けよう。