【大分―岩手】インサイドの人選

負傷者やコロナ陽性者が相次ぎ、誰がプレー可能なのかわからない状況での印象だが、このメンバー選定の意図がまったく理解できない。前節終盤のまったくボールが前に進められない状態に陥ったのは、サイドで安易に仕掛けようとしてロストしたため。インサイドも羽田と小林裕紀なので、必然的に中央突破という選択肢がない中での戦術ミスだった。そして今節だ。弓場を起用することで左サイドのサポートもできるので、藤本がより高い位置を取れる。しかし、中川と並べたことでボールを収められる選手がいなくなった。

野村、町田、下田、エドゥアルド・ネットといったキープして展開できる選手を外したために、ポジション的に「そこしかない」羽田にボールが集まってしまった。彼は判断も遅いし足元のスキルに長けているわけでもないので、ミスを繰り返した上に、相手にも狙われてしまう。その影響で金崎も必要以上に下がってきてしまい、ゴールに近いところで仕事をする機会を奪っていたともいえる。今日の最大の成果は、羽田を90分使いながら3-0というスコアで勝てたということだろう。

延期となっていた水戸戦が火曜日にある。藤本のハーフタイムでの交代は負傷ではなく、水戸戦に備えて温存したと思いたい。梅崎も使わずに済んだし、水戸戦の戦力が大きく落ちる心配はないだろう。水戸も秋田もチーム状況は芳しくないので、ここは勝ち点をしっかり積み上げなければならないところ。押し込まれたときの選択肢を、しっかり持って臨んで欲しい。