【Disney+】ミズ・マーベル E6

エスニック情緒あふれるカラチ編が想定以上におもしろかったので、最終話で舞台がジャージーシティに戻ってしまったのが残念だった。雰囲気としては、ランナウェイズのような大団円の描き方で、いかにも低予算という作りになってしまっていた。ところが、エンドクレジットで一気に興味がぶり返してくる仕掛けが用意されていた。

カマラ・カーンとキャロル・ダンバースとのつながりが示唆され、2023年公開予定の「The Marvels」での再登場が予告される。もともと「ミズ・マーベル」にキャロル・ダンバースが登場することを半ば当然のように期待していただけに、最後の最後でそれが現実になったことに驚きを隠せなかった。現時点では、ふたりがどう絡むのかは想像もつかないが、キャスティングを見る限りカマラ視点で展開するように思える。

そう考えると、このドラマは映画のための長大なプロローグだったという解釈もできる。ティザームービーを全6話のドラマに仕立ててしまったと考えれば、さすがマーベルという気もするし、それでこそMCUの醍醐味だと思うのだ。単なるパキスタン系へのへつらいとインド・パキスタン問題の歴史描写ではなかったのだと思うと、見返して埋め込まれた伏線を探してみたくなった。そんなものがあるという保証など、どこにもないのだが…