【グラミー賞授賞式】ウクライナへの祈り

今年のグラミー賞はフィニアスとビリー・アイリッシュもシルクソニックも素晴らしかった。レディー・ガガも圧巻の歌唱だったし、今まであまり好きではなかったBTSが案外よいアクセントになっているようにも感じた。しかし、何と言ってもウクライナのゼレンスキー大統領のビデオスピーチと、それに続くジョン・レジェンドのステージが印象的だった。

ゼレンスキー大統領のスピーチの最後の部分にあった"Free"という言葉からつなげて、ジョン・レジェンドがピアノを奏でながら「Free」を歌い上げる。そして、ハープとシタールとギターを合わせたようなウクライナの民族楽器・バンドゥーラを演奏するSuzanna IglidanとシンガーのMika Newtonという2人のウクライナ人ミュージシャンが加わり、さらにはウクライナの詩人Lyuba Yakimchukが朗読する。青と黄色の衣装も相俟って、ウクライナへの祈りがステージから届けられた。

これを聴くと、やはり音楽は世界の共通語なのだと思い起こさせてくれる。そして、カントリーやヒップホップも含め、様々なジャンルの音楽を受け入れ、消費している音楽大国としての米国の存在意義がそこにはある。そんな文化の中で暮らしたら、自分にも新たな広がりができそうな気がする。そうは言っても今はまだコロナ禍の環境。ただ、感性を枯らさないようにしておこう。