【北欧ドラマ】チェスナットマン

Netflixオリジナルのデンマークドラマ「チェスマットマン」は、ネットの記事では「サイコスリラー」として扱っているものもあり、予告編でも栗人形をフィーチャーした怪奇性が打ち出されていた。本格的な犯罪捜査ドラマが好きな僕としては、少し期待値を下げて見始めたのだが、よい意味で裏切られた。

このドラマは、間違いなく骨太な本格的犯罪捜査モノだ。サイコ要素ももちろんあるのだが、現実からかけ離れたロジックにはなっていないし、話の辻褄はしっかり合わせこまれている。伏線の貼り方も見事で、ちょっと無関係な、それでいて意味ありげなシーンは、必ず後につながっているのだ。最初の2話くらいは何が何だかわからないし、登場人物も誰が誰だかわかりにくい。それでも徐々に引き込まれ、最後の2話はワクワクドキドキしながら2日間で一気に見終わってしまった。

キャストはデンマークらしい地味な印象の俳優が多いが、「フォロー・ザ・マネー」で(ほぼ)主演の知性派刑事を演じる東洋系デンマーク人Thomas Hwanが、セックスシーンを盗撮される場面で登場したときは、思わず声を出してしまった。北欧ドラマは、結構似たようなキャスティングをしているような印象がある。話としてはひと段落してしまったが、シーズン2の制作を期待している。