【Maroon 5】JORDI

マルーン5は、ロックをベースにしながらもファンクの要素を取り入れていて、特に今回のアルバムではビート感が特徴的だ。僕の印象ではもっとメロディにポイントが置かれていて、リリカルな世界観もあったように思うのだが、亡くなったマネージャーのジョーダン・フェルドスタインへの思いを籠めて彼のニックネームをタイトルにしたアルバム「JORDI」は、聴き始めてすぐにリズム重視な作りであることに気づかされる。

参加している豪華なゲストたちの傾向かもしれないが、ブラックミュージックに寄った曲作りになっている印象だが、もともとのテイストとそれほど違う路線ではないので、違和感があるわけでもない。そして徐々にメロディが顔を出し始め、いかにもマルーン5らしい曲が登場する。僕にとっての山場は"Memories"。サビの部分の歌詞"Memories bring back, memories bring back you"という部分が、いつまでも頭から消えずに無限ループに入ってしまうほどだ。

曲数は多いのだが、いつものように彼らの曲はとにかく短い。これは「プレイリストに入れてもらう」ことを狙った業界全体の傾向のようで、あまり長いアレンジが好きではない僕にとっても歓迎だ。通勤電車で聞く聴くには、ちょうどおさまりのよい分量なので、しばらくは毎日聴くことになりそうだ。