【ルヴァン杯】東京―大分

ルヴァンカップのグループリーグ突破を本気で狙っているとしたら、大分にとっては残念なドローだった。しかし、今は何よりもリーグ戦の勝ち点が欲しい状況なのだから、ミッドウィークの調整と位置付けて構わない。その視点で見れば前半はあのメンバーで完璧に押し込んでいたし、失点も永井をほめるしかないようなゴールなので、内容的には十分満足できる。

DF陣でよかったのは、ラインを思い切って高く保ったこと。そして、そこから前線にフィードを供給する形としたことで、2シャドーの1枚がビルドアップに下がる必要もなく、トップの髙澤が競りに行った裏を藤本が狙うといった連携が見事にできていた。裏を狙う動きは藤本も屋敷もよく、そのこぼれをボランチがしっかりカバーしていた。高畑のクロスを起点に弓場が決めた先制点も、今後に向けて大きな期待を感じさせるような明るいゴールだった。

今日のエンリケトレヴィザンの出来ならば、十分センターを任せられる。そうなれば坂は得意な右のポジションから前線にフィードを送れるし、左は三竿に委ねればよい。ただ、裏を狙う形ができるのは、相手の守備がハイラインでくればこそであって、最近の対戦相手は裏のスペースを与えてくれないので、やはり町田がビルドアップに下がる必要もあるだろう。そのあたりの使い分けをピッチ上で選手が判断できるかどうか。それがここからの戦いでは、大きな意味を持ってくるのではないだろうか。